2016.Apr.24
春は駆け足、気づけばヨシ焼きからもう1ヶ月。焼け野原は緑のじゅうたんに変わりつつある頃だろう。再び草原のゴミムシを狙って、渡良瀬遊水地へ。前回の経験とアドバイスをもとに、今度こそ狙いのゴミムシに出会いたい。
9時半、現地に到着。近くで見ると草の密度はまだまだ低く、枯草や地面がよく見える。
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前日の雨で足場が悪そうなのでゴム足袋をはいて出発。
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前回カワラケアリの巣がたくさんあったエリアを目指して進む。途中にも石や朽木がそこそこあったはずだが、ヨシに隠れて意外と見つけにくい。
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大きな朽木は遠目からでもなんとか見えるが、やがてヨシに埋もれてしまうのだろう。
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やがて、前回の探索エリアに到着。記憶を頼りに石が多いポイントを探し当てていく。
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そして、手あたり次第石を起こす。
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カワラケアリの巣は健在だが、狙いのゴミムシの姿はない。石を元に戻して、次をあたる。
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石の密度が高いポイントは草もまばらになるので遠くからでも発見しやすい。
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逆に、密度が低いポイントは早くも草に埋もれていて、近づかないと存在に気づかない。
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とにかく、最初のうちは数をあたらないと。
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数を見ていくうちに、なんとなく好みの環境が見えてくるはずなのだ。石はほとんどが動かされた形跡があるが、それでも虫はまた戻ってくるはず。
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しかし、カワラケアリの巣は無数にあるものの、ゴミムシの姿はない。
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何かの種子のように見えるのはすべてキイロテントウゴミムシダマシ。
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オオヨツボシゴミムシ
他所では珍種だが、ここでは普通種。
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ちょっと疲れてきたと思ったら、違う環境に眼を向ける。水辺をじっと見ていると、結構いろんなゴミムシが歩いている。
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クロヒメヒョウタンゴミムシ
小さいながらもちゃんとヒョウタンゴミムシの形をしている。さらに小さいチビヒョウタンゴミムシの一種もいた。
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さらに、スゲ群落があったのでじっと観察。
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花穂に何か止まっているのを発見。
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ヒラタネクイハムシ
ネクイハムシの仲間はまだ2種しか見たことがないので結構嬉しい。
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スゲノハラジロヒメゾウムシ
葉に食痕があったので周囲を探すとすぐ見つかった。他所では結構珍しいらしいが、豊かな環境が残されているので結構たくさん見られた。
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ただ、そのすぐ近くで赤い悪魔「アメリカザリガニ」の残骸を発見。渡良瀬でもすでに水生植物への悪影響が懸念されているらしい。天敵の鳥が大量繁殖を食い止めてくれることを願うばかり。
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結局、7時間ほどさまよったが狙いのゴミムシは今回も姿を現さなかった。競争率が高い場所で探すよりも、近くの河川敷で探す方が遭遇確率は高いのだろうか...。それでも、紹介しきれていない多数のゴミムシの姿を見ることができてよかった。
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数日後、再び昆研後輩NT氏のアドバイス
「日曜は厳しいですよ。競争激しいし...。」
そうだったのか...。