2018.Nov.24
今年の奥多摩探索は2週間前で終わりにするつもりだった。でも、航空写真を見ていたらどうしても今年のうちに訪れておきたい場所が見つかった。全国的にみても珍しい部類に入り、奥多摩での記録は1例の、あのカミキリムシ。林道建設による伐採がなくなった今、採れるとしたらここだろう。下見だけで登るにはちょっとハードなので、ルリクワガタ類やオサムシ類を副産物として設定し、いざ出発。
日付が変わる前に奥多摩駅に到着。なにやら工事をしているようだ。蛾像収集は翌朝に回して、体力温存。
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翌朝6時、起床。トンネルの周囲はきれいに色づいている。
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キノカワガ
個体数は多い。
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アオバハガタヨトウ
わりと新鮮な個体。
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ナカオビアキナミシャク
天井に近い部分にいた。
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駅に戻り、いつもと違うバスに乗り、終点へ。
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8時20分、終点のバス停に到着。ここから登山口までは歩いていく。
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さわやかな青空の下、集落の中を進んでいく。
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振り返ると、遠くの山肌にも小さな集落が見える。
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9時10分、登山口に到着。山頂まで約3時間かかるらしい。
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まずは、神社の鳥居。この奥に本殿もある。
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神社を過ぎて、植林の中を進んでいく。
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途中でカラマツ植林の中を通る。黄葉は見ごろを過ぎている。
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やがて、広葉樹の尾根道に出る。葉はほとんど落ちている。
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雪も少し降ったようで、日陰にわずかに残っている。
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なだらかな尾根道を進んでいくと、ツガも混じるようになる。
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ツガの倒木を見つけたところで、休憩も兼ねて材採集。
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枝に残るオオトラカミキリ幼虫の食痕。ここにも生息しているらしい。
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別の枝からフトカミキリ亜科の幼虫を発見。
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何に化けるかはお楽しみ。
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休憩の後は黙々と歩く。
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10時50分、水場に到着。水は出ていた。
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10時55分、避難小屋に到着。日陰にはうっすら雪が残る。
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石尾根に出て、山頂を目指す。
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11時20分、山頂に到着。
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富士山もよく見える。
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昼食の後、北斜面で探索開始。
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オサムシ類で特に狙っているのはチチブホソクロナガオサムシ。倒木に潜って越冬しているとみて探していくが、どの倒木も固く凍結しており、ナタでは歯がたたない。
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目先を変えてルリクワガタ類を探す。しばらく斜面を徘徊して見つけたのが、この腕くらいの太さの朽木。
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少し崩れた産卵マークも見られる。これは期待できそう。
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ホソツヤルリクワガタ
数は少なかったが雌雄ともに得られた。
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そして、カミキリムシの材採集も忘れずに。コメツガの枝が折れているのを見つけ、手繰り寄せる。
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削ってみると樹皮下に食痕があり、たどっていくと材部に穿孔して栓をしていた。これ以上は削らずに持ち帰る。
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13時30分、雲が出てきたので早めに帰途につく。
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途中、朽ちた切り株が眼に止まった。これは凍っていないので、ナタで割ってみる。
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ホソアカガネオサムシ
久しぶりにその姿を見る。別のオサムシも入っていないかと、さらに崩していく。あわよくば、チチブホソクロナガオサムシを...。
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クロナガオサムシ
しかし、期待に反してただのクロナガ。もっと標高を上げないと厳しいのか...。
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この後、深まる秋の景色を見ながら来た道を引き返す。
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カラマツ植林
登りに見た時よりも美しく見えた。
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林道脇のススキ
振り返って逆光で見るととても美しい。
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植林に浮かぶカエデ類
薄暗い場所では光り輝くように見える。
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16時45分、帰りのバスが到着。夕闇に包まれゆく山里を後にした。
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肝心の「気になる場所」は残念ながら、1年遅かった。でも、何年か先にはまたチャンスが訪れるらしいこともわかったので、いずれ訪れてみよう。