カグヤヒメハナカミキリ
(旧ニセヨコモンヒメハナカミキリ)
Pidonia (Cryptopidonia) kaguyahime Kuboki, 2020
2004年5月22日
東京都奥多摩町にて
ガクウツギの花に飛来した個体(♀)
分布 |
本州、四国、九州 |
出現時期 |
5~7月 |
寄主植物 |
未知 |
体長 |
6.0~9.0mm |
低山地の落葉広葉樹林に生息します。よく似たヨコモンヒメハナカミキリは高所の針葉樹林帯を中心に生息します。ムネアカヨコモンヒメハナカミキリよりも早く出現します。日陰の花に集まり、個体数は非常に多いです。
2020年以前は次の和名・学名が充てられていました。
ニセヨコモンヒメハナカミキリ
Pidonia (Cryptopidonia) simillima Ohbayashi et Hayashi, 1960
しかし、Kuboki (2020)の研究により「基準標本はムネアカヨコモンヒメハナカミキリの黒化型である」と判明し、この学名はムネアカヨコモンヒメハナカミキリのシノニムとされて無効となりました。ただし、従来からニセヨコモンヒメハナカミキリと呼ばれていた集団はムネアカヨコモンヒメハナカミキリとは明確に区別できることには変わりがありません(運が悪いことに新種記載の基となった基準標本が誤同定だっただけです)。そのため、シノニム処理により学名がない状態になってしまった本種に対し、改めて新種記載が行われて次の学名・和名となりました。
カグヤヒメハナカミキリ
Pidonia (Cryptopidonia) kaguyahime Kuboki, 2020
参考文献
Kuboki, M., 2020. Notes on the Japanese species of the subgenus Pidonia ( Cryptopidonia) (Coleoptera, Cerambycidae), with description of a new species. Elytra, (n. ser.), 10 (2): 251-256.