タトウを用いた展足法


用意する物

★脱脂綿(薬局でカット綿として売られている)

★紙(何でも良いが、習字用の半紙がおすすめ)

☆厚紙(タトウの強度を高める、なくてもOK)

(1)紙の上に脱脂綿(+脱脂綿と同じ大きさの厚紙)を置く

(2)脱脂綿の4辺にあわせて紙を折り、脱脂綿を包む  

tatou3.jpg

これをたくさん作っておき、必要な時に使います。


展足する時は、大きく分けて次のA, Bの2通りの方法があります。

A.

(1)紙を開き、脱脂綿の上に虫を並べる
 (2)ピンセットを使って脚や触角などを整える

B.

(1)あらかじめ虫を紙の上などで展足する
(2)展足した虫を脱脂綿の上に並べる   


私はB派です。

虫をある程度乾燥させておいて、乾燥度合いを見極めて紙の上で展足します

その後で脱脂綿の上に置いてます。

この方法の利点は、なんといっても展足が容易なことです。

(乾燥気味なので脚の位置を一度決めるとそこで固定されるのです)

また、脚の爪が脱脂綿に引っかかりにくくて外す時にうまくいきます。

欠点としては

乾燥度合いの見極めにある程度経験を要すること。

湿度が高いと乾燥せず、腐敗する恐れがあること。

虫は乾燥しているので、慣れないと破壊しやすいこと。

A派の利点・欠点はB派の逆です。

どちらでも、自分に合った方法でやりましょう


tatou1.jpg

脱脂綿の上に虫を並べると、こんな感じになります。

そして、タトウを折りたたみます。

tatou2.jpg

紙に採集データを鉛筆で書いてから、上下を折ります。

tatou3.jpg

次に左右を折ります。

tatou4.jpg

これを、乾燥剤・防虫剤入りの容器に収納します。

容器に入れず外に放置すると.....、
カビ、カツオブシムシ、ゴキブリにやられます。梅雨時には......、腐って異臭を放ちます。

積み重ねても大丈夫ですが詰め込みすぎはいけません。

展足後2〜3日間はタトウを開いて展足が崩れていないか確認・修正すると

美しい標本が出来上がります。(乾燥しているので修正はくれぐれも慎重に)

虫の大きさにもよりますが2〜3ヶ月で乾燥が終了し標本完成です。

虫に針を刺してラベルをつけて、標本箱に移します。

なお、乾燥剤と防虫剤を年に2回ほど点検すれば

タトウの状態で長期保存することも可能です。

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