ハムシダマシとオオクビボソムシ

ネット上ではオオクビボソムシのことが「ハムシダマシとよく似る」と紹介されていることが多いが、

2013年10月25日時点でのGoogle画像検索では、オオクビボソムシとして表示される画像の大半がハムシダマシの誤同定だった。

ハムシダマシ Lagria rufipennis
(東京都府中市産)

オオクビボソムシ Stereopalpus gigas
 (原色日本甲虫図鑑III より引用)

このように、実際はあまり似ていない。

隠れた近似種:ニセハムシダマシ

ハムシダマシ Lagria rufipennis に似ているのは、ニセハムシダマシ Lagria nigricollis という種。

調べてみると、韓国の文献で2種の相違点を示したものがあった。

(韓国産の標本に基づくものなので日本産で使えるかどうかはまだ試していない)

Jung and Kim (2009)より引用

     複眼間の距離   触角 
 ニセハムシダマシ Lagria nigricollis  オス  複眼間距離は複眼直径の約1.6倍  触角は上翅の約1/3に達する
 触角末端節は第10節の約5倍
 メス  複眼間距離は複眼直径の約3.5倍  触角末端節は第10節の約2.5倍
 ハムシダマシ Lagria rufipennis  オス   複眼直径は複眼間距離の約2.2倍

 触角は上翅の約1/2に達する
 触角末端節は第10節の約9倍

 メス  複眼間距離は複眼直径の約1.4倍  触角末端節は第10節の約3倍 

Jung and Kim(2009)ではハムシダマシL.rufipennisの複眼間の距離の記述が

オス:「Ocular distance about 1.4 times wider than diameter of eyes」

メス:「Ocular distance about 2.2 times narrower than diameter of eyes」

となっているが図と明らかに矛盾しており、雌雄が誤って逆になっているとみられる。

参考文献

Jung, Boo-Hee & Jin-Il Kim. 2009. Taxonomy of the genus Lagria Fabricius (Coleoptera: Tenebrionidae: Lagriinae) in Korea. Korean journal of applied entomology 48(3): 275-280. PDF

黒澤良彦・久松定成・佐々治寛之 編著. 1985. 原色日本甲虫図鑑III. 保育社, 東京. 500pp.

(2013年10月26日 作成)

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